(2) 場内信号機相当の地上アンテナをオーバーランした場合、駅間で退行運転させる必要が生じる。 (3) 場内信号機相当及び接近区間に地上アンテナを設備し、かつ、それらへの情報伝送回路を設備する必要が生じ、設備費が高価となる。 また、その割には、効果が薄く、さらなる検討を要する。 なお、この設備は点制御の車上への信号情報伝送であり、フェイルセーフ性の担保等の課題が残る。 (参考)進行信号及び警戒信号を車上に伝達表示するものとした場合、警戒信号の絶対性の確保の観点で、このシステムのものが信号として成り立ち得るか検討を要する。 乗務員に対する信頼ある情報伝送の課題。 (4) 優先進入条件の場合、場内付近での進人可否情報を行わないダイヤ上機外停止とする列車に対しては、駅進入時期の指示及び可否の情報伝送を行うことができない。 3.3 一駅に対して、上下列車の同時接近を許さないケース 上り列車が、行違駅のホームに到着前に、下り列車を、行違駅の場内信号機相当の位置まで、列車を接近させないで、手前の駅で出発待機させる方法も考えられる。 しかし、下図において、一方に進行Gを許可したら、他の一方は停止Rにしなければならず、このような運転を行うと、1閉そく区間に多くの棒線の停車駅がある場合、すれ違い時の列車の待時間が長く、実用上、問題となる。 ダイヤ等の工夫により、線区によっては有効であるとも考えられるが、閉そく区間の終端以降の運転方式等も含め、今後においては各種検討の必要があるものと考えられる。
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